平成13年2月9日
HTML化:3月23日

2000年度ISテーマ
マイクロマウスの開発研究
〜マイクロマウス2000に出場して〜

情報工学科 r00h0390 不死川魔沙王

1.本研究の目的

 本研究の目的は、マイコン応用システムを利用した自立ロボット「マイクロマウス」の製作を通して、電気・電子・論理回路、マイクロコンピュータといったものへの理解を深め、電子工作およびアセンブラ言語プログラミング技能の向上を図ることである。
 研究題材としてマイクロマウスを選んだ理由は、

○ コンピュータ・センサ・アクチュエータの諸部分の総合であり、メカトロニクス技術の基礎を体系的に学ぶことができる。
○ 全国に初心者からベテランまでの愛好家が数多くおり、入門しやすい。また、ハードウエア・ソフトウエアともに適度に難解で奥が深い。
○ 競技化されており、はっきりした目標にむけて努力することができる。

というものである。
今回は、2000年10月の京都駅前校「MMT展」で展示した「マイクロマウス」を部分的に再利用して新たなマシンを作成し、東京で行われる全国大会「マイクロマウス2000」の試合に出場・完走することを目標とした。
試合自体は「リタイヤ」という不本意な結果に終わったが、改善すべき点の発見など多くの収穫をあげることもできた。このレポートでは、それらについて述べ、次回大会で活用していきたい。

2.マイクロマウス2000とは

 マイクロマウスとは、マイコン応用システムを利用して迷路探索・走行を行う自立型ロボットのことである。16×16のます目の中央をゴールとし、スピードを競う競技としてニューテクノロジー振興財団マイクロマウス委員会により全国大会が開かれている。2000年度は11月25日・26日に東京の科学技術館で「マイクロマウス2000」が開かれた。


3.研究場所・作成者・主な担当一覧

研究場所 洛北校J教室・制御通信部部室(白川校裏)
作成者 制御通信部ハードウエア部門共同製作
主な担当一覧
車体 中西征孝
センサ・Z80プログラミング 不死川魔沙王
総合監修 久保田先生



4.データ

マシン名 肉弾時代
車体 アルミボディを使用、部分的にアクリル板を使用
CPU AKI80を8255で拡張したものを使用
アクチュエータ ステッピングモータ2つ
センサ 壁上面検出タイプ、フォトリフレクタ10個(前2つ、左右各4つ)
電源  モータ部    ニッカド電池7.2ボルト(単3型×6本)
CPU・センサ  ニッカド電池6ボルト(単3型×5本)

※ プログラム開発の方法:DOS/V機上のエディタ(SE3を使用)でコーディングを行い、アセンブルとリンクを行った。AKI80へのHEXファイルの転送にはRS232Cケーブルの一端をステレオジャックに付け替えたものを用いた。(TXD(送信データ)・RXD(受信データ)・SG(信号用接地)の3本の線しか使わないため、ステレオジャックの3つの端子にそれぞれの線を割り振ることができる。)
※大きさ:たて25センチ 横25センチ 高さ20センチ 重さ約2キロ

◎MMT展のときからの変更点
・車体の一部をアクリル板に変更し、軽量化を図った。
・センサ部のフォトリフレクタの数を左右各5つから4つに減らした。
・フォトリフレクタの位置が正確な位置で固定されるようにした。
・センサ回路とフォトリフレクタ部分を分離した。
・電池を小さくして軽量化を図った。
・車体裏のボールキャスタをなくして、「カグスベール」の小片を取り付けた。



5.開発の経緯

10月 MMT展後、センサ部を解体して全面的に作り直しを行う。
11月 センサが安定した動きをするようになり、センサ・CPU・モータの連携が完全に行われるようになる。

割り込みを使わないプログラムで簡単なライントレースが行えるようになる。

CTC割り込みを使ったプログラムでモータを回転させることに成功する。

小型の電池を作成する。

割り込みなしのプログラムで迷路を走れるようになる(ただし迷路を覚えることはできない)。

東京でマイクロマウス2000に出場する。


 
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